□ 実技概要 |
 |
|
意匠 確かな伝統技術にハイテクも加えて
博多織の絵柄を決める部門で、製品の評判、売れ行きは、この意匠次第といっても過言ではありません。
ここでは織物設計にしたがって、方眼紙に図案を拡大して写し、織組織別に色を変え、一目一目丹念に色づけしながら柄へと仕上げていきます。最近はコンピューター機器も導入され、意匠部門での作業は時間的にも、能率面でも、効率化されましたが、昔も今も豊かな感性と繊細な神経が求められる仕事であることに変わりありません。 |
|
| |
 |
|
染色 熟練の技と感性で博多の色をつくる。
博多織は先染めの絹織物。意匠の段階で、すでに織物の組織を決め、染色に移ります。絹糸に光沢などを出すため、石けん水などで洗い(精錬)、その後、色見本によって、釜に染液をつくり、タテ糸、ヨコ糸を染めていきます。手染め、機械染色にかかわらず、色見本通りの色を出すには、染料のサジ加減、染色技術者の熟練の技とセンスが重要になります。 |
|
| |
 |
|
機仕掛 一本一本の絹糸に熱い想いを託して。
博多織の紋織模様が誕生するには、この作業がなければ一歩も先へは進めないという工程が、機仕掛けです。わかりやすく説明すれば、タテ糸の連結を調整する仕事なのですが、数多くの絹糸を扱うため、大変な神経を使います。 |
|
| |
 |
|
製織 緻密さ、張りのよさを引き出す独特の技法。
トーン、トントントンと懐かしい音を響かせながら博多織が織られていきます。手織の核となっているのが『打ち返し、三つ打ち』という伝統技法。この力と技が一体となった技法が、博多織の持ち味である緻密さ、張りのよさに磨きをかけているのです。 |
|
 |
|
 |
□ 五色献上
紫、青、赤、黄、紺。この古式染色による手織りの五色献上は、江戸時代、筑前黒田藩主が徳川幕府に献上していたものを「復元に近い形で再現した」もので、博多織の原点と言われるものです。
もとは古代中国(随)の思想で、森羅万象、宇宙のあらゆる現象の基となるものを「木・火・土・金・水」の五つとする五行説と色を結び付けたものを五色といいます。
日本の五色の考え方はこの思想を受け継ぐもの。
五色は儒教の五常(五つの道徳)に対応され、徳ー紫、仁ー青、礼ー赤、信ー黄、智ー紺をそれぞれ象徴しています。 |
| |
 |
|
力強く重圧で、信頼を訴える紺色。またまじめで知的なイメージがあります。
赤みを含んだ深い青色で、とくに私たち日本人の生活に溶けこんだ色と言えましょう。
◎五色献上復元による染料はアイです。 |
|
| |
 |
|
陰陽五行説では黄を大地の色と尊び、方角の中央に配しました。
ゆるぎない皇帝の威力を表しており、他の者が使うことを許されない禁色とされていました。
◎五色献上復元による染料はヤマモモの皮です。 |
|
| |
 |
|
赤という色名は、天に昇る太陽に由来。その純粋な色は、偽りなき真の心を意味します。
陰陽五行説では南の方角をあて、幸福や富を表す色とされています。
◎五色献上復元による染料は日本のアカネの根です。 |
|
| |
 |
|
陰陽五行説で青は、方角として東に配され、季節の初めの春の色です。
また穏やかさや静かさ、まじめさを感じさせる色であり、平和をあらわす色とされています。
◎五色献上復元による染料はかりやす、アイです。 |
|
| |
 |
|
落ち着きと品格、そして神秘的な色。紫は古くから高貴な色とされています。
中国では皇帝から賜わる色として、日本でも諸色最高の色として尊ばれてきました。
◎五色献上復元による染料はムラサキ草の根です。 |
|